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三井ホームといえば「洋風な外観、高いデザイン性」というイメージ。
三井ホームはかわいらしい洋風なイメージが先行している印象ですが、高い耐震性や断熱性、全館空調等、とても魅力の多いハウスメーカーです。
金額が高めという口コミもありますが、他の特徴やデメリットはあるのでしょうか。
他のハウスメーカーとの違いもふまえて住宅営業目線で解説していきます。
※三井ホームのHPやカタログの写真を参考に掲載させていただいております。
2020年1月以降、首都圏・関西・東海にて新築マンションまたは新築一戸建てを購入された方!
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三井ホームの評価
まずは勝手ながら各項目で点数をつけさせていただきました。
それでは順番にみていきます。
会社概要
まずは会社概要です。
三井ホームは1974年に設立し、2×4工法のリーディングカンパニーとして、最新のテクノロジーを追求してきた会社です。
『憧れを、かたちに。』
というキャッチフレーズを掲げて展開しております。
デザインや提案力への自信を感じる三井ホームらしいキャッチフレーズです。
三井ホームグループで、資材調達、賃貸経営、住宅ローン等にも力を入れており、規模が大きく歴史のある会社と言えます。
商品ラインナップ
三井ホームは商品ラインナップが多い印象です。
他のメーカーだと、提案の中で外観が出来上がっていく流れが多いですが、三井ホームの場合、『この商品の外観イメージにしたい』という要望を先に伝えやすそうです。
代表的なラインナップとして、「ラングレー」、「ルーカス」、「シュシュ」、「ソノマ」等があります。
個人的には三井ホームといえば「シュシュ」風なイメージです。
実例を見ると、意外とモダンな外観が多く、デザインバリエーションの多さを感じます。
個人的には「ルーカス」の2階リビング、勾配吹き抜け、スカイラナイ(内外一体的なバルコニー)が魅力的です。
デザイン 4~5点
洋風なデザインを得意としており、玄関周りをアーチ型の壁にしたり、窓の装飾やアイアン手すりなど、『素敵!』と思える外観アイテムが非常に多いです。
『三井ホームの外観みたいにしたい』と言われると他メーカーは困ってしまいます。
かわいらしい外観だけでなく、落ち着いた塗り壁の外観や、モダンな外観も得意としております。
鉄骨メーカーや住友林業、積水ハウス等が得意とする「横の大空間」よりは、吹き抜けを活用した「縦の大空間」を得意としている印象です。
天井の納まりも、積水ハウスのような「すっきりフラット」というよりは、「段差で装飾」という印象が強いです。
三井ホームは、『薪ストーブ、ヘリンボーンの床、煙突、緑の塗り壁、丸い窓、赤茶色の窓枠、ラップサイディング』等々特殊な要望にもしっかり応えてくれそうです。
設計自由度 4~5点
三井ホームはかなり設計自由度が高いといえます。
スキップフロアや小屋裏空間利用等、人気のある間取りは大抵のことが実現できそうです。
三井ホームでは、以下のような特殊な内容も実現可能です。
・スキップフロア
・小屋裏空間利用
・3台分のビルトインガレージ
・最大約7.3mの大開口
・円形の外観
『DS(ダブルシールド)パネル』という強度の高い屋根構造にすることで、広々とした小屋裏空間を実現できます。
通常の工法と比べて、必要な梁や屋根束が少ないので、開放的な勾配吹き抜けや、ロフト空間に向いております。
屋根の断熱性も高いので、夏の暑さを心配せずに、小屋裏空間を利用できることも魅力的です。
また、『Gウォール構法』や、『Gフレーム構法』を採用することで、鉄骨住宅なみの大空間や大開口を実現できます。
『Gウォール構法』は外周壁のみで「必要壁量」を確保できるとのことなので、1フロアを間仕切り壁無しにすることもできそうです。
間仕切り壁に用いられる、『デザインパワーウォール』も魅力的です。
耐力壁でありながら、幅約90cmに対して45cm角の開口を3つ作ることができます。
飾り棚にしたり、耐震性を落とさずに開放的でおしゃれな空間が実現可能です。
また、木造で3台分のビルトインガレージを実現できるということは、大きな強みかと思います。
多く出る要望ではないかと思いますが、ガレージにこだわる人には魅力的なポイントです。
吹き抜けを採用したときの、「廻り縁」が少し気になるという意見はあります。
「ルール上、廻り縁をなくせなかった」という口コミもありました。
あえて目立たせて、デザインとする方法もあるようです。
また、壁式構法のため、一定の範囲で垂れ壁が必要かと思います。
好みによりますが、最近のニーズには少し逆行します。
住友林業や積水ハウスが得意とする、大空間やすっきりした天井が好みの人には向いていないかもしれません。
Gウォール構法等を採用すれば大空間も実現可能かと思いますので、希望の場合は確認が必要です。
また、三井ホームには、設計担当者とは別に、『建築家』が全国に在籍しております。
どのような条件やタイミングであれば提案を受けられるのか気になるところです。
耐震性 4点
耐震性は非常に高いと言えます。
日本で過去5回起こった、震度7以上の地震において、構造躯体の損傷がほとんど無いことが実証されました。
調査報告書が一般にも公開されており、かなり安心できます。
また、2016年に実大実験を行っております。
数値的には非常に厳しい条件で行っており、時期も最近なので、安心できます。
実験内容と結果は以下になります。
・震度7を連続60回加振
・「プレミアム・モノコック構法」で実験
・加振最大加速度 5,115gal
※東日本大震災 2,933gal
・加振最大速度 231kine
※熊本地震は186kine
三井ホームは枠組みと面で支える『モノコック構造』を採用しております。
「2×4構法(枠組み壁構法)」を進化させた構造と言えます。
地震の力を吸収、分散させるので、揺れが少ないということが特徴です。
1・2階間に使用される、『トラスフロア』も魅力的です。
三角形のトラス構造により、地震の力にしっかり耐えます。
また、トラスの間に空調のダクトを通せるため、全館空調「スマートブリーズ」との相性がよいです。
基礎 4点
基礎は『マットスラブ(MS)』というベタ基礎を採用しております。
ベース部分の厚みが150cm以上あり、安心できます。
コンクリートの圧縮強度は24N/m㎡となり、ハウスメーカーの平均的な数値となります。
立ち上がり幅については不明です。
寒冷地では、凍結により地盤が基礎を持ち上げてしまうので、ベタ基礎の採用は難しいとされてきました。
三井ホームでは、断熱材等でカバーする「寒冷地用マットスラブ・ベタ基礎」を開発し、寒冷地にも対応しております。
断熱性 4点
断熱性はスウェーデンハウスや一条工務店ほどではないですが、非常に高いクラスに入るかと思います。
【外壁】 ロックウール 160mm
【屋根】 断熱構造材6インチ「ダブルシールドパネル」
構造用面材(OSB)+ビーズ法ポリスチレンフォーム(EPS)
【窓】 アルゴンガス入、アルミクラッド樹脂サッシ
※樹脂サッシ、木製トリプルガラスサッシも選択できるようです。
【床下】 MGファイバー 89mm
【UA値】 0.41W/㎡K
ロックウールはグラスウールの約1.3倍の断熱性能があり、耐火性、耐水性、施工性に優れているので採用しているとのことです。
スウェーデンハウスはグラスウール推しでしたので、難しいところです。
屋根断熱構造材『ダブルシールドパネル』はかなり魅力的です。
通常の天井断熱ですと、2階や小屋裏に熱がこもりやすくなります。
2階や小屋裏をよく利用する人にはおすすめなメーカーです。
木製サッシを採用した場合、5年ごとの有料防水メンテナンスをしないと基礎・構造躯体の保証も切れてしまうので、注意が必要です。
全館空調「スマートブリーズ」 4点
他メーカーと比べて全館空調の採用率が高い印象です。
三井ホームの全館空調「スマートブリーズ」の特徴は以下になります。
・空調機能と、換気機能を搭載
・換気フィルターはPM2.5にも対応
・加湿機能もある
・スケジュール運転が可能
・オプションで活性炭脱臭フィルターやプラズマクラスターイオンの採用もできる
・ラインナップが3種類ある
加湿機能が必要であれば、「スマートブリーズ・エース」か「スマートブリーズ・プラス」となります。
全館空調は光熱費が心配されますが、高断熱な三井ホームであれば光熱費が上がりすぎるというケースは少ないかと思います。
有償のメンテナンス契約内容を確認しておいた方がよいです。
吹き抜けや大空間、小屋裏利用等をする場合は検討してみてよい仕様かと思います。
防蟻処理 4点
三井ホームの防蟻処理は、特別によい印象ではありませんが、東日本地域は白アリ対策を手厚く行っております。
築28年の住宅を解体調査したところ、壁内結露もなく、躯体や断熱材が健全な状態であったとのことです。
防蟻処理内容は以下になります。
・ベタ基礎のベース下に「防湿・防蟻シート」(東日本地域)
・ベタ基礎のベース下に「防湿シート+土壌処理」(西日本地域)
・1階床土台にインサイジング加工及び加圧注入等による防腐・防蟻処理
・基礎天端から+1mの構造材部分にまで薬剤処理
・配管貫通部に防蟻機能をもったコーキング(東日本地域)
・玄関ポーチとの隙間に防蟻機能のある粒材を使用(東日本地域)
コーキングや玄関ポーチのすき間にも防蟻処理をしているところは安心感があります。
遮音性能 4点
外壁の遮音性は45dB減衰なので、高めと言えます。
国道沿いでも、室内は夜間の静けさになるレベルです。
また、上下階の遮音性にも対策をしており、制振バーにより歩行振動などを伝えにくくしております。
「ハイテック床遮音パネル」を追加した『2世帯遮音仕様』や、「制振パッド」を追加した業界最高水準の『Mute50仕様』も採用ができます。
L値などは不明ですが、上下階の遮音性を高めるオプションがあることは魅力的です。
部屋間の遮音性にも対策がされております。
トイレと寝室が隣接する間仕切り壁は「遮音配慮間仕切り壁」が標準仕様です。
生活音を1/2に低減します。
具体的な数値は不明ですが、仕様を見る限り、外壁も上下階も間仕切り壁も遮音性が高いと言えます。
音楽室などを採用する際は「音響コンサルタント」に頼むことができる場合もあるようです。
さすが三井ホーム、という感じです。
耐火性能 4点
三井ホームは省令準耐火建築物(T構造)であるため、耐火性能は評価されていると言えます。
一般の木造住宅(H構造)に比べて、火災保険料が割安になります。
住友林業やスウェーデンハウスも省令準耐火建築物です。
三井ホーム独自の「BSウォール」は、外部からの火災に対し60分以上耐えうる外壁なので、市街地等でも安心できます。
耐火実験では、加熱1時間を経過しても室内側の壁面温度は100℃未満をキープできました。
ヘーベル外壁ほどではないですが、耐火性能は十分かと思います。
「外壁建て起こし」という工法も魅力的です。
あらかじめ耐火外壁を仕上げ、ジャッキにより外壁を建て起こす、という工法です。
都市部の狭小地で、足場を組めない場合に活躍します。
防火地域・準防火地域でも対応可能です。
保証 3点
基礎・構造躯体の保証期間は60年と長いのですが、初期保証に関しては不明でしたので、3点とさせていただいました。
基礎・構造躯体・防蟻・防水の面で60年間保証される制度ですが、10年ごとの有償メンテナンスが条件となります。
メンテナンス費用に関しては確認が必要ですが、メンテナンスの頻度は高そうな印象です。
木製サッシを採用した場合、5年ごとの有料防水メンテナンスをしないと基礎・構造躯体の保証も切れてしまうので、注意が必要です。
点検 3点
30年目までは無料点検ですが、回数が少なめなので、3点とさせていただきました。
・2年、10年、20年、30年まで無料
・40年、50年、60年は有料
臨時点検もあるようですが、2年以降は有料となります。
効率よく建築会社の情報を集める方法
ここで、効率よく建築会社の情報を収集する方法を紹介します。
以下の3パターンに分けて紹介します。
・とりあえずカタログ請求したい人
・間取りや見積もりをまとめて比較したい人
・中立的なアドバイザーに相談したい人
とりあえずカタログ請求したい人
カタログはいろいろ見たいけど営業マンから電話がくると困る…。
そんな人は『持ち家計画』がおすすめです。
※「カタログのみ請求したい」という人は、『電話や訪問は無しでお願いします』と記載しておくとよいです。
家づくりで損しないために【持ち家計画】間取りや見積もりをまとめて比較したい人
たくさんの建築会社と話すの大変なので、まとめて間取りや見積もりを送ってほしい。
「時間がない」、「複数社一度に検討したい」、「展示場で話を聞くのが面倒くさい」という人にはネット一括資料請求がおすすめです。
タウンライフは600社以上のハウスメーカー、工務店、設計事務所が登録しているので、気になっている建築会社に一括資料請求できる可能性が高いです。
タウンライフのサービス内容は以下になります。
※すぐに資料を送ってほしい場合は、『見学は無しで、間取り、見積もり資料を郵送してください。』とはっきり記載するとよいです。
中立的なアドバイザーに相談したい人
どんな建築会社が自分達に合うのか相談してみたい。
そんな人には『LIFULL HOME’S住まいの窓口』がおすすめです。
LIFULL HOME’S 住まいの窓口三井ホームで建てるメリット
三井ホームで建てるメリットは以下になります。
洋風な外観や高いデザイン力にももちろん大きな魅力ですが、『DS(ダブルシールド)パネル』も魅力的な特徴かと思います。
強い屋根構造なので、梁や束の少ないすっきりした勾配吹き抜けや小屋裏空間を実現しやすいです。
断熱性も高まるので、2階リビングの場合は特におすすめです。
全館空調『スマートブリーズ』も是非採用を検討したい商品です。
加湿機能もつけられるので、冬の乾燥時期でも快適に過ごせるかと思います。
三井ホームで建てるデメリット
三井ホームで建てるデメリットは以下になります。
これだけのデザイン性と高い性能をもっているので、価格がある程度高いことに対しては覚悟が必要かと思います。
住友林業や積水ハウスが得意とするような、軒天と天井ラインを揃えたり、すっきりした天井が好みの人にとっては少しおすすめしにくいです。
三井ホームでは、室内の凹凸感もセンスよくデザインしてもらえそうですが、ここは好みによるかと思います。
外壁は基本的にサイディングか塗り壁のようなので、メンテナンス費用は比較的かかる印象です。
屋根の塗り替え、全館空調の交換費用等含めて、メンテナンスコストを聞いておいた方が安心です。
まとめ
今回の記事をまとめると、以下になります。
歴史もあり、2×4工法のリーディングカンパニーということで、非常に高い性能とデザイン性を実現しているハウスメーカーかと思います。
実例を見る限り、『憧れを、かたちに』というキャッチコピーがぴったりの会社です。
メンテナンス面でトップクラスの会社と比べると見劣りしますが、デザイン面や耐震性、断熱性に重点をおく人にとってはとても満足度の高い家づくりができそうです。
木造のハウスメーカーでは比較的めずらしく、全館空調を得意としております。
全館空調は、断熱性や気密性が高い家でより効果を発揮しますので、三井ホームにはとても相性がよいと思います。
デザイン性を求めて三井ホームに決める人も多いかと思いますので、より担当者との相性が重要になりそうです。
是非展示場等を見学し、検討してみてください!
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