住宅営業や設計士、学生の方で2級建築士を目指す方は多いと思います。
私は2019年の試験に独学で挑み、学科で落ちました。
2020年も独学で再挑戦したところ、学科に合格し、製図試験もなんとか合格することができました。
独学で挑戦した理由は、資格学校の費用がネックだったからです。
総合資格学院の場合、「学科+製図講座」が92万円(税抜)、「製図講座」が48万円(税抜)。
通っていた同僚の話では、追加費用でオプション講座もあるそうです。
参考:https://www.shikaku.co.jp/2k/set/index.html
我が家では家計的に無理でした。
私の2年間の経験を踏まえ、独学勉強方法等についてお伝えします。
この記事は次のような方に参考になります。
・2級建築士試験に興味のある方
・2級建築士試験を勉強中の方
2級建築士は独学で合格可能か?
独学で合格は可能ですが、かなり難易度が高いです。
学科試験はしっかりと時間をかければ独学で問題ありません。
一方で、製図試験は独学の場合情報が少なすぎるので、かなり大変です。
私の場合、製図試験はラッキー合格でしたので、どのように大変かお伝えします。
学科試験について
学科試験は「建築計画」、「建築法規」、「建築構造」、「建築施工」の4分野に別れ、それぞれ25点満点、合計100点満点となります。
合格点は例年合計60点前後です。また、各分野で足きり点があり、例年13点以上が合格点となる場合が多いです。
私は建築学科出身ではないですが、7年間の住宅営業の仕事である程度建築の知識がついたので、宅建よりはスムーズに勉強できました。
とりあえず総合資格のテキスト・過去問を購入し、
①テキストをざっと読む
②過去問解く
③テキストと照らし合わす
の繰り返しをしました。
1年目は4月頃から本格的に開始し(遅いです)、学科試験が7月でしたので合格レベルに達しませんでした。
「建築法規」は法令集を持ち込めるので、あまり勉強に時間をかけない「当日頑張ろう作戦」をとりました。
試験まで時間がなくやむを得ない場合は仕方ありませんが、「建築法規」は問題に慣れるため早めの対策をおすすめします。
「建築法規、当日頑張ろう作戦」は運よくうまくいったのですが、「建築構造」の計算問題や「建築施工」が理解できておらず、残念な結果でした。
「建築構造」の計算問題は2年目でもあまり理解できませんでしたが、サービス問題を落とさないように繰り返し暗記すれば、なんとかなることがわかりました。
仕事後に1時間、休日に4時間勉強時間を確保し、5か月期間があれば合格可能なラインにできると思います。
過去問5~7年分を4週くらいが目安です。1、2週目はわからなさすぎて辛いです。
学科についてまとめると、
・試験5か月前には勉強を始めましょう。
・テキスト→過去問→テキスト繰り返しが近道です。
・過去問は1・2週目がなかなか進まないですが、我慢です。
製図試験について
製図試験は建築学科で勉強していたり、仕事で図面を書いていないと独学では厳しいかと思います。
私は住宅営業で図面を8年間書いておりましたので、試験に慣れるまであまり時間がかかりませんでした。
テキストは総合資格と日建学院のものを購入し、参考問題の回答例を書き写すことから始めました。
試験で書くべき内容をある程度把握し、実際の問題をやってみました。
誰かに見せるわけでもないので、最後まで書ききるモチベーションが上がらず、エスキス(おおまかなプランニング)まで書いて回答例を見るという練習をしておりました。
なんとなくのパターンはつかめたのですが、添削をしてもらっていないので、細かいことや何が正解かわからないまま試験に臨んでしまいました。
試験当日、「バルコニー」という書いたことのない要件がでてしまい、「終わった」と思いました。
資格学校に通っている方からすると練習済みの要件のようでした。
2020年は木造試験で、矩計図という図面が必要なのですが、たまたまバルコニーを避けて矩計図を書く間取りにできたので、合格ができたと思います。
独学ではイレギュラーな場合に対応しにくく、抑えなくてはならないポイントがわからないまま試験を受けるこわさがあります。
通信講座や資格学校の添削サービスがあるので、一度は活用した方がよいです。
添削サービスは1課題1万円くらいです。
まとめ
2級建築士試験は製図がポイントになります。
普段図面を書いていない方が独学で挑戦する場合は、長期的に準備をするか、試験勉強にかなり時間を費やす覚悟が必要かと思います。
図面に慣れている方も、通信講座や添削サービスを活用することをおすすめします。
また、親切な合格者が近くにいれば、アドバイスをもらうこともよいです。
独学での製図試験は大変ですが、学科試験に合格すると3回まで製図試験に挑戦するチャンスがありますので、1回目は独学で挑戦してみてもよいと思います。
コメント