遮音性の高い家がいい!
おうち時間が長くなったり、在宅ワークが増えた影響で、遮音性の高さがより求められるようになりました。
特に二世帯住宅など、ご家族が多い場合は上下階の音が気になります。
ハウスメーカー各社はそれぞれ遮音性を高める工夫をしており、数値を示している会社も多いです。
周辺環境や間取りにも影響しますので、数値だけで比較することは難しいですが、一つの目安にはなります。
各社の公表している数値を参考に遮音性を比較しました。
この記事を読んでいただくと以下の内容がわかります。
・遮音性を示す指標の意味
・上下階、外壁、窓、間仕切り壁の各社の遮音性比較
・遮音性を重視する場合におすすめなハウスメーカー
それでは順番に見ていきます。
※各社のHPやカタログの写真を参考に掲載させていただきます。
各社の遮音性能一覧
まずは各社の遮音性比較表を見てください。
各部分で性能が高い数値を赤字にしました。
上下階 | 外壁 | 窓 | 間仕切 り壁 | 透過損 失等級 | |
ダイワ ハウス | L-65 | D-50 | ? | ? | ・標準 1 ・オプ ション 2、3 |
ヘーベル ハウス | 単世帯 LL-65 LH-65 D-45 ニ世帯 LL-55 LH-60 D-45 | 70dB ↓ 30dB | 70dB ↓ 45dB | 70dB ↓ 30dB | 1、2 |
トヨタ ホーム | 80dB ↓ 35dB | 70dB ↓ 35dB | 70dB ↓ 40dB | ・一般 70dB ↓ 40dB ・遮音 70dB ↓ 30dB | ? |
上下階 | 外壁 | 窓 | 間仕切 り壁 | 透過損 失等級 | |
一条 工務店 | ? | ? | 70dB ↓ 40dB | ? | 3 |
住友 林業 | ・遮音 70仕様 ▲40dB ・遮音 60仕様 ▲40dB 以上 LH-60 LL-55 | ▲35 dB | ▲20dB ~ ▲25dB | ・一般 ▲25dB ・トイレ ▲30dB | 1~3 |
積水 ハウス (鉄骨) | シャイド 55 LH-55 LL-55 シャイド 50 LH-50 LL-50 | ? | ? | ? | ? |
上下階 | 外壁 | 窓 | 間仕切 り壁 | 透過損 失等級 | |
積水 ハウス (木造) | ・L70 ~ 75 ・L65 ・L55 | ? | 70dB ↓ 45dB | ? | 1~3 |
セキスイ ハイム | LAW 60 | 70dB ↓ 35dB | ? | ・遮音 70dB ↓ 35dB | 1~3 |
パナソ ニック ホームズ | ・遮音 70dB ↓ 15dB ・ALC 70dB ↓ 25dB | HS構法 70dB ↓ 20dB F構法 70dB ↓ 30dB | 70dB ↓ 45dB | ・遮音 70dB ↓ 35dB ・一般 70dB ↓ 45dB | ? |
遮音性能関係の用語
数値や用語がいろいろあってわかりにくい…。
そうですね。まずは用語の解説をします。
遮音性関係の数値、用語についてまとめました。
・L値…上階で生じた音が、どの程度下階に聞こえるか示した基準。数値が小さいほど遮音性が高い。LL値とLH値に分類されます。
・LL値(Level Light)…スプーンなどが落下したときの、コツンという軽量衝撃音。
・LH値(Level Heavy)…子供が飛び跳ねたときなどに生じるドスンという重量衝撃音。
・D値…外側にある音源側の音と、壁などの遮蔽物の内側で聞こえる音の差。数値が大きいほど遮音性能が高い。遮蔽物の密度が高く、厚いほど遮音性が高くなる。
・透過損失等級(外壁開口部)…窓が音を遮断する性能を評価した等級。1~3の3段階あり、3が一番上位。
各社それぞれの表記方法ですが、「D-30」と「70dB→40dB」と「▲30dB」は同じ意味合いと考えてよいと思います。
それでは各部位で数値の高いハウスメーカーをピックアップして解説します。
上下階の遮音性
上下階の遮音性で高評価のハウスメーカーは以下になります。
ヘーベルハウス(ニ世帯仕様)
10cmのヘーベル床(ALCコンクリート)が魅力的です。
二世帯住宅になると、フェルトや木製防振根太が追加されます。
トヨタホーム
自動車の制振技術を応用したダイナミックダンパーを設置して遮音性を高めております
トヨタグループならではの技術かと思います。
鉄骨の小梁に合わせてダイナミックダンパーが設置されます。
住友林業(遮音60仕様)
「ハイブリッド遮音パネル」、「遮音マット」、「100mm厚のグラスウール」等によって上階の音を40dB軽減します。
LH-60、LL-55の性能を実現します。
積水ハウス(鉄骨、シャイド50仕様、シャイド55仕様)
二世帯住宅向けの「シャイド50」、「シャイド55」という仕様を選択できます。
「シャイド55」は「シェルシャットスラブ」、「床上防振材」、「防振天井吊り金具」により遮音性を高めます。
上階からの衝撃音を、鉄骨造ALC厚100mm相当の約2分の1に抑えます。
「シャイド50」になるとさらにグレードアップし、 上階からの衝撃音を、鉄骨造ALC厚100mm相当の約3分の1に抑えます。
標準のフローリングはALC床パネル+吸音材となります。
標準フローリングの遮音数値は不明ですが、ALCパネルを採用しているので、かなり高性能かと思います。
積水ハウス(木造、遮音床)
遮音床(アスロック+遮音DD天井)を選択するとL-55の遮音性を実現できます。
「アスロック(充填材入)」、「ダイナミックダンパー」、「防振吊り金具」等により遮音性を高めます。
遮音配慮床(ALC)の場合はL-65、木根太床の場合はL-70~75となります。
パナソニックホームズ(HS構法、遮音仕様)
HS構法で、床遮音複合システムQON-5の場合、70dB→15dBと非常に高い遮音性を実現できます。
「制振シート」、「軽量コンクリート(ALC)」、「ダイナミックダンパー」により遮音性を高めておりいます。
HS構法で通常のALC床の場合でも70dB→25dBと十分な遮音性を発揮します。
パナソニックホームズの 「床遮音複合システムQON-5」は、ヘーベルハウスの「ALCコンクリート」+トヨタホームの「ダイナミックダンパー」+制振シートで最強ね。
D値とL値の比較が難しいですが、上下階の遮音性は積水ハウス(鉄骨)とパナソニックホームズ(HS構法、遮音仕様)がトップ争いかと思います。
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家づくりで損しないために【持ち家計画】外壁の遮音性
外壁の遮音性で高評価のハウスメーカーは以下になります。
ダイワハウス
二重の防振構造により50dBの軽減を実現します。
内壁材と構造体が接しておらず、音の振動を伝えにくい点が魅力的です。
ヘーベルハウス
「ヘーベル外壁=遮音性」という印象です。
75mmの厚いALCコンクリート外壁は、遮音性における信頼も厚いです。
70dB→30dBと40dB軽減されます。
パナソニックホームズ(HS構法)
70dB→20dBと非常に高い遮音性能を実現しております。
HS構法でタイル外壁の場合に限ります。
F構法の場合はタイル外壁でも70dB→30dBとなります。
外壁の遮音性はダイワハウス、ヘーベルハウス、パナソニックホームズ(HS構法)がトップです。
窓の遮音性能
窓の遮音性で高評価のハウスメーカーは以下になります。
トヨタホーム
トヨタホームの窓は70dB→40dBという数値で、一条工務店と並んでトップです。
アルゴンガスを含んだペアガラスと、エアタイトサッシで遮音性を高めております。
一条工務店
「防犯ツインLow-Eトリプルガラス」と気密性を備えた二重シール構造とロック構造の組み合わせにより40dBの軽減を実現しております。
数値上は同じですが、ペアガラスとトリプルガラスなので、一条工務店がトップかと思います。
間仕切り壁の遮音性
間仕切り壁の遮音性で高評価のハウスメーカーは以下になります。
ヘーベルハウス
遮音間仕切り壁は「ロックウール」、「石膏ボード」、「遮音シート」で構成され、遮音性を高めます。
トイレには防音床材を選択することもできます。
トヨタホーム
トヨタホームは標準の間仕切り壁の場合、70dB→40dBですが、オプションで遮音仕様にした場合は70dB→30dBとトップクラスになります。
セキスイハイムやパナソニックホームズも近い数値を示しております。
透過損失等級(外壁開口部)
透過損失等級(外壁開口部)で高評価のハウスメーカーは以下になります。
一条工務店は窓にこだわっているだけあり、標準で等級3をクリアしております。
ダイワハウス、住友林業、積水ハウス(木造、鉄骨)は間取りや要望によって等級1~3まで対応可能とのことです。
遮音性能を重視する場合におすすめなハウスメーカー
あくまで数値での比較ですが、 遮音性能を重視する場合におすすめなハウスメーカーは以下になります。
①パナソニックホームズ(HS構法)
②積水ハウス(鉄骨、シャイド50)
③ヘーベルハウス(二世帯仕様)
個人的には外壁と上下階の遮音性の比較を重視したいです。
窓は一条工務店以外あまり大差がなく、間仕切り壁は各社オプションにてある程度対応ができるように感じたからです。
パナソニックホームズの数値は高く、上下階、外壁の遮音性が魅力的です。
上下階の遮音性に関しては、積水ハウス(鉄骨)の「シャイド50仕様」も魅力的です。
積水ハウスは外壁の遮音性の数値の記載が無いのが少し残念でした。
ヘーベルハウスも「ヘーベル板」により、上下階と外壁の遮音性が高くおすすめです。
建築会社でプラン、見積もり等の提案を受ける方法
建築会社でプランや見積もりの提案を受けたい場合は以下の方法があります。
・展示場を見学し、詳しい話を聞き、提案を受ける
・間取り、資金計画をネットで一括請求して提案を受ける
展示場を見学し、詳しい話を聞き、提案を受ける
最もオーソドックスな方法で、展示場の雰囲気や営業マンの対応を見ることができます。
じっくりいろんなメーカーを検討していきたい、という場合は展示場見学がおすすめです。
できれば来場予約をして見学することをおすすめします。
間取り、資金計画をネットで一括請求して提案を受ける
「時間がない」、「複数社一度に検討したい」、「展示場で話を聞くのが面倒くさい」という人にはネット一括資料請求がおすすめです。
タウンライフは600社以上のハウスメーカー、工務店、設計事務所が登録しているので、気になっている建築会社に一括資料請求できる可能性が高いです。
タウンライフのメリットは以下になります。
デメリットは以下になります。
建築会社としては、間取りの要望や情報が少ないと提案しにくく、参考プランでの提案になってしまいます。
できるだけ土地情報や間取りの希望情報、予算等は詳細に記載することをおすすめします。
より精度の高いプラン、見積もりが手に入るかと思います。
また、資料だけでは営業マンの人柄がわからないというデメリットもありますが、資料作成依頼+展示場見学もできますし、オンライン商談に対応している建築会社も多いです。
「資料を一通り見てから、気になった建築会社の話を聞きに行く」という方法もよいかと思います。
タウンライフに登録していない建築会社もありますので、その場合は直接問い合わせて提案を受ける必要があります。
気になった人は是非お試しください。
まとめ
今回の記事をまとめは以下になります。
間仕切り壁に関しては、各社オプションで遮音性能をある程度上げられそうですが、上下階や外壁の遮音性では少し差が出そうです。
数値をあえて公表していないハウスメーカーもありますので、一概には言えませんが、一つの指標になればと思います。
パナソニックホームズのHS構法が各項目において遮音性の数値が高いです。
各社の数値を参考にしつつ、実際の建物で体感した上で遮音性が高いと思えるハウスメーカーを選択してください。
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