ウッドデッキかタイルテラスのどっちがおすすめですか?
と聞かれるケースが多くありました。
タイルテラスは見た目もよく、色褪せがなく、ゴシゴシ掃除ができて良いですが、リビングの床と段差ができてしまうのであまりおすすめではありません。
とお答えしており、タイルテラスの方がウッドデッキより費用がかかることもあり、ほとんどウッドデッキを採用してもらっておりました。
フローリングと高さを合わすためには、グレーチングなどをつくって、基礎下に空気が入るようにしなくてはならないので、外構屋さんも敬遠しがちでした。
そこで、タイルテラスのデメリットを解消した、リクシルの「タイルデッキ」はかなりおすすめの商品といえます。
「ウッドデッキとタイルテラスのいいとこ取りをした」という商品です。
どんな商品なのか、特徴やメリット・デメリットを解説していきます。
※写真はLIXILのカタログやHPより引用しております。
構造
ウッドデッキのように枠組みをつくり、その上にタイルをのせる工法です。
立ち上がり部分は幕板という部材でふさぎます。
通常のタイルテラスの場合はコンクリートで土台を作ってタイルを貼っていくので、工期と費用がかかり、基礎下に空気を入れにくいというデメリットがありました。
タイルデッキは床下換気口をふさがずにウッドデッキと同じようにフローリング高さまで設置できるので、とても魅力的です。
工期と費用もタイルテラス(コンクリート)と比較すると少なくできます。
タイル素材
600角、厚さ20mmの上質なタイルを使用します。
バリエーションは3色なので、若干少ない印象です。
タイルテラス(コンクリート)の場合は無数のデザインを選択できるので、今後タイルデッキのバリエーションが増えることを願います。
また、タイルはすべりやすいイメージですが、雨の日でも比較的すべりにくい素材を使用しているそうで、安心です。
デザイン性
タイルバリエーションは前述の通り3色です。
立ち上がり部分の幕板は艶のあるアルミ色3色とマットなエンボス調2色の全5色です。
エンボス調幕板の方が少し高い金額で設定されています。
タイル色と幕板の組み合わせは自由ですが、「タイルがグレーで幕板がブラック」のように、近いカラーを合わせることがほとんどのようです。
幕板の部分は、タイルを貼る通常のタイルテラスと比較すると若干安っぽく見えてしまうのは仕方ないかと思います。
また、ウッドデッキやタイルテラスのように、斜めの形状やカーブの形状はできません。
寸法の微調整は難しい商品なので、お庭のサイズをしっかり考えて依頼する必要があります。
まわりにステップを設置する場合は、300mmもしくは600mmが選択できます。
次の写真のような、少し複雑なパターンも施工できるので、こだわりがある場合は外構業者に確認が必要です。
オプション
選択できるオプションは以下になります。
独立ステップ
タイル面とお庭で段差があるので、降りやすいようにするオプションです。
幅1200mm、奥行き600mmとまあまあ大きいので、今後サイズバリエーションが増えるとよいかと思います。
LEDライン照明
立ち上がり部分にシームレスなLED照明を取付けることができます。
とてもスタイリッシュで、浮遊感を演出できます。
南道路などでタイルデッキがよく見えるときにより採用したいオプションです。
タイルデッキのメリット
タイルデッキのメリットは以下になります。
リビングとお庭のつながり感を演出できる
前述の通り、ウッドデッキと同じようにフローリング高さに設置ができるので、リビングとお庭のつながりを感じられます。
タイルテラス(コンクリート)のデメリットを解消した一番のメリットかと思います。
掃除がしやすい
BBQをよくやる人にとっては、ウッドデッキより掃除の面でおすすめです。
水を流してブラシでゴシゴシこすれるので、お手入れがしやすいです。
タバコを吸う場合でも、ウッドデッキの場合は灰を落とすと溶けてしまいますが、タイルなので安心です。
工期が短い
コンクリートを打つタイルテラスの場合は1週間程度かかることがありますが、タイルテラス工事は早いと一日で終わる場合もあります。
費用を抑えられる
タイルテラスよりは、基本的には費用を抑えられます。
お値打ちなウッドデッキよりは少し高く設定されています。
リクシルHPによると、「タイルデッキ」は間口3600×出幅1800、アルミ幕板の場合、392,800円~です。
同じリクシルのウッドデッキ「樹ら楽ステージ」は2間×6尺、幕板B・標準束柱の場合301,100円~です。
タイルデッキのデメリット
タイルデッキのデメリットは以下になります。
デザイン性
表面はタイルではありますが、立ち上がり部分が幕板になるので、本格的なタイルテラスと比べると、少し安っぽく見えてしまいます。
また、タイルのカラーバリエーションや貼り方のバリエーションが少ないので、こだわりの強い人には物足りないかもしれません。
サイズ対応バリエーションが少ない
細かな対応ができないので、お庭があまり大きくない場合や、複雑な形のデッキにしたい場合はおすすめできません。
奥行き300mmの独立ステップが今後出てくるとよいかと思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
リビングとお庭の段差をつくらず、タイルの上質感を演出できるリクシルのタイルデッキは非常に魅力的な商品です。
決して安くはないですが、工期や費用を比較的抑えられる商品なので、ウッドデッキ一択ではなく、積極的に検討に入れてよいかと思います。
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