はじめに
この記事は、2級建築士試験をこれから受けようとする人、受けようか迷っている人、独学でうけようか資格学校へ通おうか迷っている人へ向けて書きました。
2級建築士試験の概要や、独学で試験を突破するためのスケジュール感などがわかるように作りました。
この記事は次のような方に参考になります。
・2級建築士試験に興味のある方
・2級建築士試験を勉強中の方
自己紹介
私は、文系の大学を卒業し、ハウスメーカーの営業として7年働き、受験資格を得たので2019年に2級建築士試験を受けました。
金銭的な理由もあり、独学で受験することにしました。
総合資格学院の場合、「学科+製図講座」が88万円(税抜)、「製図講座」が65万円(税抜)。
通っていた同僚の話では、追加費用でオプション講座もあるそうです。
参考:https://www.shikaku.co.jp/2k/set/index.html
1回目は学科試験で不合格となり、2回目の2020年は学科試験に合格、製図試験も合格することができました。
2級建築士は独学で合格可能か?
独学で合格は可能ですが、一発で確実に合格したい場合、学校へ通った方が確実です。
学科試験はしっかりと時間をかければ独学で問題ありません。
一方で、製図試験は独学の場合、情報が少なすぎるので、かなり大変です。
私の場合、製図試験はラッキー合格でしたので、どのあたりが大変かをお伝えします。
スケジュール
勉強期間は1年かける必要はないかと思いますが、年末あたりから少しずつ始め、5月~6月頃には模試で合格点を取れるくらいになっているのが理想的だと思います。
もちろん詰め込みまくれば4月頃からでも大丈夫ですが、仕事しながらは大変なので、余裕をもって開始することをおすすめします。
学科試験を自己採点し、合格してそうと思ったら製図試験の勉強を始めます。勉強期間が2ヶ月くらいしかないので、仕事など調整して、しっかり勉強時間を確保しておくことをおすすめします。
私の場合は、1年目は4月頃から勉強開始して、間に合いませんでした。
2年目は1年目の記憶も残っており、年明けくらいから少しずつ始めて、3月頃から本腰入れて7月の試験を迎えました。
平日1時間程度、休日4時間程度勉強時間を確保するようにしました。
学科試験について
学科試験は「建築計画」、「建築法規」、「建築構造」、「建築施工」の4分野に別れ、それぞれ25点満点、合計100点満点となります。
合格点は例年合計60点前後です。また、各分野で足きり点があり、例年13点以上が合格点となる場合が多いです。
とりあえず総合資格のテキスト・過去問を購入し、以下の順番で進めました。
①テキストをざっと読む
②過去問を一通り終わらせる
③テキストと照らし合わしながら、過去問2週目を行う。
1年目は4月頃から本格的に開始し(遅いです)、学科試験が7月でしたので合格点には達しませんでした。
「建築法規」は法令集を持ち込めるので、あまり勉強に時間をかけない「当日頑張ろう作戦」をとりました。
試験まで時間がなくやむを得ない場合は仕方ありませんが、「建築法規」は問題に慣れるため早めの対策をおすすめします。
「建築法規、当日頑張ろう作戦」は運よくうまくいったのですが、「建築構造」の計算問題や「建築施工」が理解できておらず、残念な結果でした。
「建築構造」の計算問題は2年目でもあまり理解できませんでしたが、サービス問題を落とさないように繰り返し暗記すれば、なんとかなることがわかりました。
仕事後に1時間、休日に4時間勉強時間を確保し、5か月期間があれば合格可能なラインにできると思います。
過去問5~7年分を4週くらいが目安です。1、2週目はわからなさすぎて辛いです。
学科についてまとめると、
・試験5か月前には勉強を始めた方がよい。
・テキスト→過去問→テキストの繰り返しが近道です。
・過去問は1・2週目がなかなか進まないですが、我慢で、4週はしたいところ。
学科試験 計画
計画は次のような内容になります。
・建築の歴史や建物について 例えば、伊勢神宮などが出題されます。
・住宅の種類や形式について
・光や熱、気候などについて
・空調や電気、給排水などの設備について
比較的とっつきやすい内容なので、あまり時間をかけず後回しの詰め込み型でもよいかと思います。
学科試験 法規
建築基準法、建築士法、都市計画法などについて出題されますが、すべて法令集に答えが書いているため、問題を見てどこをひけばよいかぱっとわかるようになれば、高得点を維持できる分野になります。
最初は何がなんだかわからず、慣れるのに時間がかかるので、早目に法令集を買って、インデックスをつけて、アンダーラインを引いて、1日3問とか決めて進めるのがよいです。
他の科目は隙間時間にスマホアプリなどである程度勉強できますが、法規は重い法令集をもって、机に向かって時間を確保しないと勉強できない内容なので、早い段階で取り組むことをおすすめします。
学科試験 構造
構造は計算問題が6問程度、残りは文章問題となります。
計算問題はモーメント、とかトラスとか出てくるのですが、何がなんだかわからないので、即答を見て流れを理解するようにしました。
文章問題もややこしいですが、「これはよくでるひっかけ問題だ」みたいな過去問そのまま問題がある程度でるので、みんなが取れる問題を確実に抑えておけば、問題ないかと思います。
木造、RC、鉄骨、建築材料についてなどの問題が出ます。
どの分野にも言えることですが、答えを読んでも理解できないような問題はみんな理解できないので、放置して難易度中くらいの問題に時間をかけた方がよいです。
学科試験 施工
施工は主に現場での知識を問われる問題です。木造、鉄骨、RCで建物を建てる手順や数値などを問われます。
施工も現場を知らないと非常にイメージしにくいので、時間があれば動画を検索したり、いちいち写真を見たりしてイメージをつけて理解すると本当の意味での勉強にはなると思います。
ただ私は余裕なかったので、ごろ合わせや無理やり暗記するなどして進めてしまいました。
↓学科試験については、こちらの記事も参考にしてください。
製図試験
製図試験は学科試験と比べてかなりやっかいです。
製図試験は建築学科で勉強していたり、仕事で図面を書いていないと独学ではなかなか厳しいかと思います。
私は住宅営業で簡単な図面を8年間書いておりましたので、内容はともかく、書くことには抵抗がありませんでした。
テキストは総合資格と日建学院のものを購入し、参考問題の回答例を書き写すことから始めました。
試験で書くべき内容をある程度把握し、実際の問題をやってみました。
誰かに見せるわけでもないので、最後まで書ききるモチベーションが上がらず、エスキス(おおまかなプランニング)まで書いて回答例を見るという練習をしておりました。
なんとなくのパターンはつかめたのですが、添削をしてもらっていないので、細かいことや何が正解かわからないまま試験に臨んでしまいました。
試験当日、「バルコニー」という書いたことのない要件がでてしまい、「終わった」と思いました。
資格学校に通っている方からすると練習済みの要件のようでした。
2020年は木造試験で、矩計図という図面が必要なのですが、たまたまバルコニーを避けて矩計図を書く間取りにできたので、合格ができたと思います。
独学ではイレギュラーな場合に対応しにくく、抑えなくてはならないポイントがわからないまま試験を受けるこわさがあります。
通信講座や資格学校の添削サービスがあるので、一度は活用した方がよいです。
添削サービスは1課題1万円くらいです。
また、製図の課題は、試験前に公表されます。
ただ、試験前の段階では「木造、保育所」くらいの条件しかわからないので、細かい課題条件は当日にしかわかりません。
傾向としては、木造、木造、RC造、と3年に1回RC造が来てる流れですが、過去に鉄骨も出題されているので、油断ができません。
試験時間は6時間で、書き終わらないと一発不合格なので、まずは書ききることが大事です。しかし、エスキスと呼ばれる配置やラフプランを検討する段階で致命的なミスを犯したまま清書してしまうと、取返しがつかないので、非常に怖い試験であります。
独学で勉強する場合は、わからないところを人に聞けないので、ある程度割り切って進めることが必要かと思います。
↓下記順番がおすすめです。
・まずは過去問や課題の回答をトレースして、図面を書くことに慣れる
・課題を見てエスキスをやってみる
・本番さながらの状況で練習する(模試など)
↓製図試験については、こちらの記事も参考にしてください。
使ったテキスト(学科)
・総合資格学院 過去問スーパー7
7年分の過去問と解説が載っており、解説もわかりやすいです。必須教材です。
・総合資格学院 ポイント整理と確認問題
テキスト+確認問題という内容です。過去問やりながら、テキストで内容確認して定着させる、という使い方が効果的です。
・総合資格学院 厳選問題集 500+100
過去問を少しひねった問題や、視点を変えた問題が勉強できるため、早目に過去問を終わらせて、こちらもマスターすることをおすすめします。
他の教材は試していないので、なんとも言えませんが、紹介した3点をマスターするのにしっかり時間がかかるので、個人的には十分な内容と量かと思います。
使ったテキスト(製図)
・総合資格学院 設計製図テキスト
製図試験の基礎知識を学べる内容です。木造、RC、鉄骨についても記載があるので、一通り傾向がわかる内容になります。
・総合資格学院 設計製図課題集
その年の課題に合わせて、5課題程度収録されています。わからないなりに課題を進めて、最終的には解答をトレースして確認するという使い方をしておりました。
・日建学院 設計製図試験課題対策集
総合資格と違う課題が収録されるので、こちらも必須のテキストです。
おすすめ独学勉強法
・隙間時間の活用
独学に関わらず、仕事しながらの資格勉強はとても大変です。隙間時間に勉強できるアプリや動画の活用がとても大事になります。
YouTubeだとみつきさんの一問一答動画がとてもおすすめです。
私も勉強用動画を作成しておりますので、是非チャンネル登録よろしくお願いします。
・試験までの計画を立てて、随時修正する
試験までに最低過去問3週はしておきたいです。
過去問3週は最低限で、他にも資格学校の問題集も1冊やっておきたいところです。
そのために本番までの時間を逆算して、計画を立て、随時修正して進めていくことをおすすめします。
私は行き当たりばったりだったため、法規にかける時間を確保できず本番を迎えてしまいました。
法規、構造をある程度時間をかけて準備して、計画・施工ももちろん同時に進めつつ、後半に暗記でつめこむ、という流れがおすすめです。
・勉強仲間を見つける
同僚などで勉強仲間を見つけられればベストですが、いない場合はSNSなどを活用して勉強している人をフォローしたりやり取りしたりして、モチベーションを保てるとよいです。
ただ、SNSに依存してしまったり、他の人の勉強具合が気になってしまうというデメリットもあるので、注意が必要です。
・製図は資格学校もしくは添削サービスを利用した方がよいかも
製図に関しては、独学の場合は資格学校の出すテキストと、あとはネット情報で頑張るしかないので、かなり不安です。
特に添削をしてもらえないことで、どこが間違っているか、どこを改善すべきか見えてこないことが大きいです。
資格学校は高いので、有料の添削サービスを何回か利用したという同僚もいましたので、検討してみてください。
試験前に1回か2回は確実に模試を受けた方がよいです。
独学で一人で6時間本番さながらの状況で書いてみることは、よほど意識高くないと無理です。
模試を申し込んで、会場で試験を受けた方がよいです。
それをやらなかった私は本番でテンパって後悔しました。
・iPadのグッドノートを活用

独学とは関係ないですが、iPadを持っている人はグッドノートというアプリの活用がおすすめです。
少しめんどくさいですが、仕事にいく前に10ページ分くらい問題と解答を写真にとって家を出ます。
そうするとテキスト持っていかずに、通勤電車や隙間時間で勉強ができます。
解答にマーカーしても何回でも消したりできるし、紙のノートよりも自分のメモを後からまとめやすいので、やる気も出ます。
ただ、安い旧モデルでもペンと合わせて3~4万円はするので、他にも使う予定がないとかなり迷う出費です。
個人的にはモチベーションが上がるし、費用分の価値はあるかなと思っています。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
2級建築士試験の概要、独学での勉強方法について解説しました。
まとめますと、以下になります。
・学科試験勉強は年明けくらいから始めることをおすすめ
※もちろん詰め込めば4月くらいからでも間に合います。
・法規、構造を早目に時間をかけて進め、計画・施工は詰め込み勝負がおすすめ
・製図試験は独学でも可能ですが、学科よりは資格学校や添削サービスの活用をおすすめします。模試は必ず受ける。
普段図面を書いていない方が独学で挑戦する場合は、長期的に準備をするか、試験勉強にかなり時間を費やす覚悟が必要かと思います。
図面に慣れている方も、通信講座や添削サービスを活用することをおすすめします。
また、親切な合格者が近くにいれば、アドバイスをもらうこともよいです。
SNSなどで勉強仲間をつくることは、メリットもありデメリットもあるため、上手に活用することが必要です。
独学での製図試験は大変ですが、学科試験に合格すると3回まで製図試験に挑戦するチャンスがありますので、1回目は独学で挑戦してみてもよいと思います。
今後も2級建築士試験に役立つ記事や動画を作成していきますので、よかったら参考にしてください。
それでは勉強頑張りましょう!




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